残穢 -住んではいけない部屋- (2016)
Amazon Prime Videoで特に何の予備知識もなく『残穢 -住んではいけない部屋-』を観てみた。
▼Read More怪奇幻想・ゴシックに関することからくだらない日記までつらつらと。
Amazon Prime Videoで特に何の予備知識もなく『残穢 -住んではいけない部屋-』を観てみた。
▼Read Moreこれは賛否両論だろうなあって感じ。「畳を掃くような音」っていう出だしは物語に引き込むのに十分魅力的だし、因縁を追いかけていく推理小説的な展開も面白い。マンションからの、マンション建設前のゴミ屋敷からの、戦後の赤ん坊の泣き声あたりまではまだワクワクする。
けど、そこからさらにさかのぼって大正時代の座敷牢っていうあたりから「しつこくね?」ってなりだして、美人画の掛け軸あたりで「地縛霊じゃないんかーい!」となって、九州に辿り着くころには興味が薄れてしまう。これは原作そのものが持つ問題であるかもしれない。
加えて、最近よく見かける低予算心霊モキュメンタリー系なノリも御都合主義的で白ける。よくまあ、みんなそんな昔のことこと覚えてたり、ペラペラと部外者に話すもんだな?っていう。
『リング』の貞子みたいにどどーん!っていうのも最後の最後までないし、それもすっごくちゃちいCGで笑っちゃうし。主人公の調査は途中で投げっぱなしジャーマンになるし。何とも不完全燃焼。
観終わった時には、スポンサーなのか、引越のシーンでアート引越センターの段ボールがやたらと映ってたなあということくらいしか記憶に残らなかった(笑)
Amazon Prime Videoで『ボイス・フロム・ザ・ダークネス』を観てみた。
▼Read Moreいやー!ひっさびさにやられた!ヒドイ。本当にヒドイ。何がひどいって、ジャケットにある壁の両側から無数の手が襲い掛かっているシーン。これ、劇中にない(笑)
昔からホラー映画って『ゾンビ3』みたいなタイトル詐欺とか『ブレインデッド』のジャケット詐欺とか、積極的に観客を騙して金を取るみたいなこの手のことをやっているけど、ここまで来るとちょっと笑えない。いくら何でも酷すぎる。こういうことやるから、一般の映画ファンがジャンルから離れて行っちゃうんだよ。
肝心の内容はイタリアの古城を舞台としたゴシック・ホラーで、雰囲気はあるし映像は綺麗。でも、それだけ。ストーリー自体は怪奇小説的だし、ラストのオチもシャーリイ・ジャクスンっぽくて悪くはない。なのに、そこに至るまでが結構退屈で平坦なつくり。もっと看護師のヴェレーナが狂気に飲み込まれていく描写があった方が良かったんじゃないかなあ。あと、濡れ場は唐突すぎて、不要だったと思う。
『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラーク主演ってとこが最大のウリなんだろうけど、あまりエミリア・クラークが好きではない俺にとっては微妙な映画だった。
劇場で映画が観たいな、と思ったものの目ぼしい上映中の作品がなかったので、俺にしては珍しくハズレを覚悟で邦画のコメディ『一度死んでみた』を観に行ってきた。
▼Read Moreで、これが期待していなかったせいもあるかもしれないけど、かなり面白かった(笑)
広瀬すず演ずる主人公は製薬会社の社長令嬢。でも、仕事で母親の死に際に立ち会えなかった父親を嫌ってデスメタルバンドのヴォーカルをやってるという反抗期真っ最中。そんなある日、若返りの薬の開発で偶然生み出された2日だけ死ぬクスリを父親が飲んでしまってさあ大変!とまあ、シュールなドタバタコメディ映画。
冒頭のデスメタルバンドのライブシーンが音楽は全然デスメタルじゃないし、観客はパンクのノリと地下アイドルオタクのノリだしで「こりゃ盛大に外したな」と思ったものの、そこから怒涛のくだらない展開に頭カラッポで素直に楽しめた。
悪役的なライバル会社の社長は我らが嶋田久作だし、死後の世界への案内人はリリー・フランキーだし、ライブハウスに視察に来る音楽ディレクターは大友康平だし、と、とにかく出演陣も豪華。他にもチョイ役で竹中直人やら古田新太やら、果てにはJAXAの野口さんまで登場。
この手の映画にしては珍しく伏線もちゃんと丁寧に回収していたし、頭カラッポでケラケラ笑うにはいい映画だったんじゃないかな。
昨年の『ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー』同様、年末が差し迫る中、『最後のジェダイ』を観てきた。目論み通り劇場はガラガラ(笑)当たり前だよね。12月30日の夜に映画館に足を運ぶ人なんて、そうそういない。ゆったりと鑑賞できた。
▼Read Moreけど。けど、肝心の映画は俺にはダメだった。冒頭で東洋系の役者さんが出てきた時点で「あぁ、これは俺は好きじゃない映画だ」ってなった。様々な人種が働くハリウッドの雇用機会均等化の流れや男女雇用均等の問題も分かる。十分に理解しているつもり。でも、それでも、俺は西洋の世界のファンタジーが観たいのであって東洋人が出てきた時点で、それはもうファンタジーじゃなくなって日常の世界に引き戻されてしまうから好きじゃない。しかも、その手の映画では東洋人や黒人にありがたい「配慮」をしてくれて「いい役」を回しているのも鼻につく。それだけ現実社会では差別は根深いのだろうな、とすら感じる。だから、もう開始冒頭から本作にはいい印象がない。
それでも「スター・ウォーズなんだから」と思って我慢して鑑賞。東洋人の起用を抜きにしても、あまり好きな作品ではなかった。まず、ルークの扱いがとにかく納得いかない。いくら何でもルークが豹変しすぎていて残念極まりない。マーク・ハミルも脚本に全面的には納得していなかったようだけども、我々が望んでいたのはこんな形じゃなくて、ハンとルークとレイアが一堂に再び顔を揃えて活躍することであったはず。
ルーク同様、フォースの扱いも前作から引き続き納得がいかない。ロクに修行をしていないレイがあっという間にフォースを身につけていたり、あまつさえレイアが無重力空間で蘇生したり、ルークが自身の映像をはるか彼方へ投影したり、もう、何でもアリだな!?こんな無茶苦茶にするくらいなら、実はハンは生きていた!くらいのウルトラCなファンタジーで繋げても良かったのにとすら思う。
そして前作でも感じた悪役の魅力の弱さ。スノークにしても、カイロ・レンにしても、パルパティーンとベイダーには程遠い存在感の無さ。悪役の魅力なくしてヒーローの魅力なりたたず。
ほぼ全面的に否定的な感想しか出てこない作品だったけど、唯一良かった点は、ヨーダがCGからフランク・オズによるマペット操演に戻ったことくらいだったかな。ディズニーはエピソードX以降の製作にも意欲を出しているようだけど、もう、IXで終わりでいいよ。
年末が迫る中、このタイミングなら劇場も空いてるだろうと思ってスター・ウォーズのスピンオフ作品『ローグ・ワン』を観てきた。本作はエピソードIVに繋がる直前の物語。
(以下、ネタバレ全開なので未見の方は閲覧を避けてください)
▼Read More予想通り空いてる劇場でゆったりと席に座り早速本編開始!「a long time ago in a galaxy far far away」という御馴染のオープニングが出てきて、ジョン・ウィリアムズのテーマ曲と共にスター・ウォーズのあのロゴが・・・出てこない!?何といきなり本編が始まった。これはいくらスピンオフと言えども、拍子抜け。スター・ウォーズの世界観に引き込まれることなく始まっちゃった。
登場人物も当然今までのスター・ウォーズのキャラクターとは被らないので、何だか良く出来たニセモノを観ている気分で、テンションだだ下がり。これは失敗作かなあ・・・と思い始めた頃、衝撃的な登場人物が!
それはグランド・モフ・ターキンこと、我らがピーター・カッシング!これには我が目を疑った。エピソードIIIにもウェイン・パイグラム演ずるモフ・ターキンが出てきたけど、これは遠目に観ないと似てない微妙な感じだった。でも、本作のモフ・ターキンはどう観てもカッシングその人!え?アウトテイクとか使ってるの!?と一瞬思ったものの、どう見てもカッシングが本作向けの芝居をしてる。
もう、その雄姿を観ているだけで自然と涙が出てくる(笑)これ、家に帰って調べてみたらガイ・ヘンリーが演じた上に顔をカッシングのものにCGで合成したらしい。この技術はちょっと凄いんじゃなかろうか。このレベルで合成できるってことは、リーとカッシングのドラキュラ新作とかもできちゃうってことで!何か凄い時代になった気がする。
そんなわけで、カッシングが登場したことで映画にも俄然引き込まれ出して、ジン達ローグ・ワンのメンバーがデス・スターの設計図を盗み出すためにスカリフへ向かう頃にはガッツリのめり込んで観てる俺がいた(笑)
でも、クライマックスへ向けての戦いはスター・ウォーズらしからぬ悲壮感漂うものだった。輸送船の中での空気感が何だか戦争映画っぽいなと思っていたら、その後の戦いはまさに戦争映画。比較的スター・ウォーズって主要登場人物は死なないファンタジー的な部分があると思うのだけど、本作ではローグ・ワンのメンバー達はじわじわと帝国軍に押し戻され、一人一人とやられていってしまう。最初のうちは「誰さ、オマエ」なんて思って観てた俺も、心理描写はそんなにないものの個性豊かなメンバー達がやられていく姿には涙がほろほろと。特にK-2SOの最期はグッとくるものがあった。
そして、最後にはエピソードIVへと繋がる重要なシーンが!先日心臓発作で亡くなってしまったキャリー・フィッシャーのレイア姫がカッシング同様CGでスクリーンによみがえり、ローグ・ワン達がまさに命を懸けて盗み出したデス・スターの設計図を受け取る。いやあ、後半のこの怒涛の展開はちょっと感動的だったなあ。もう、すぐにエピソードIVを観たくなっちゃったし、これからはエピソードIVの冒頭のシーンを観るだけでローグ・ワンを思い出して泣いてしまうんじゃないだろうか。
ほんと、『ローグ・ワン』物凄く良かった!スピンオフだから、まあ、それなりなんだろうなんて思ってた俺が間違ってましたっ。また観に行きたいなあ。
いつまでもルビの死を悲しんで家に引きこもっていても仕方がないので、気分転換も兼ねて公開翌日というタイミングで『シン・ゴジラ』(2016)を早速観てきた。
▼Read More今回の総監督・脚本は何と『エヴァンゲリオン』の庵野秀明。登場する役者は総勢328名。しかも、日本版のゴジラとしては、初めてフルCGでゴジラが描かれるという、何とも話題先行な感もある作品。
俺は実際に劇場に行くまで、いつも事前情報をシャットアウトするので、その程度の情報でいざ劇場へ。結論から言うと、満足度は75点といったところかな。1984年版のゴジラをもっと真面目に人間ドラマを主軸に描きました、という感じ。ゴジラがフルCGになった影響で予算の関係もあるんだろうけど、ゴジラの登場シーンよりも役者の演技シーンの方が圧倒的に長い。
放射能の影響でゴジラの形態が変わるというアイディアは面白いのだけども、第2形態のゴジラが全貌を現した時には、俺は思わず椅子から転げ落ちそうになった(笑)それでも、最終形態となったゴジラのシルエットは初作『ゴジラ』(1954)を思わせるもので、なかなかいい感じ。ちなみに、俺は84年版のゴジラのスーツ版のデザインが一番好き。ゴジラの存在感も、怪獣と言うよりも人間と言う存在を超越した異世界の神のような感じで、その辺りは非常に大満足。
だけど、だけど、そうは言ってもゴジラ暴れなさすぎ!CGにしたせいだろうけど、背ビレや尻尾の先から熱線をビーム光線のように放つのはあまりにゴジラの世界観を壊し過ぎだし、役者の演技パートが長すぎてもっと「普通に暴れて街を壊すゴジラ」が見たかった。
それでも、ゴジラの歩く振動で日本家屋の屋根瓦がガタガタと揺れるシーンがあったり、自衛隊戦車のキャタピラ付近からのアングルとかは流石は庵野秀明。まあ、現在の日本映画市場の予算規模じゃフルCGゴジラはこれが限界なんだろうなあ、という感じでございました。
とか言いつつ、映画の興奮そのままの勢いで、売店でバンダイの劇場限定クリアレッド版のソフビも購入。ちょっと買うの恥ずかしかった(笑)
魔人館のKAZさんが主宰する我々ハマー・フィルム研究会。顧問だった石田一さんは亡くなられてしまったけど、ハマーホラーの火消すまじ!と活動は継続されている。で、今回のハマー・フィルム研究会は再び僭越ながら私が講師と配布テキストの作成を務めさせてもらいました。今回はいつものメンツに加えて、ゴス方面からの私の知り合いの方々も来て下さり、本当にありがとうございました。
前に講師を務めた時は『血ぬられた墓標』(1960)をメインにやったけど、今回はハマーのカルンシュタイン三部作と『鮮血の処女狩り』(1971)をテーマに、再び女吸血鬼が題材。
▼Read Moreとは言え、ハマー・フィルム研究会も既に第九回。ドラキュラシリーズは全て解説が完了しているので、吸血鬼関連で話せるネタがなくなってきていることも事実。そこで、今回は女吸血鬼ではあるけど、ポリドリの『吸血鬼』から『吸血鬼ヴァーニー』、『吸血鬼ドラキュラ』といった男性吸血鬼小説の流れから、ゴーティエの『死女の恋』、でようやく『吸血鬼カーミラ』といった吸血鬼小説の流れも紹介。
■『バンパイア・ラヴァーズ』(1970)
レ・ファニュの『吸血鬼カーミラ』にかなり忠実に製作された、カルンシュタイン三部作の第1作目。1968年のヘイズコードの廃止に伴って、エロティックな要素が増しているのも特徴。本作でカーミラを演じたイングリッド・ピットは、この作品で女怪奇俳優としての地位を確立したのは皆さま御存知の通り。
でも、24歳っていう設定のカーミラを演ずるピットは当時既に33歳。やー、ちょっと妖艶すぎるよね(笑)まあ、それが逆にこの世のならざる者としての説得力があるんだけど。マデリン・スミスはセルロイド人形みたいでかわいいし、キツ目の美人ケイト・オマーラも好みな映画です。
■『恐怖の吸血美女』(1971)
カルンシュタイン三部作の第2作目。前作以上に無意味な裸体描写があることと、カーミラと男性教師の「濡れ場」があることで、生真面目な俺としては嫌いな映画。しかも、主役のユッテ・ステンスガードがねえ。アゴが割れてるのがダメなんだよねえ。
■『ドラキュラ血のしたたり』(1971)
カルンシュタイン三部作の第3作目。もはや原作はどこへやらなお話だけど、実は三部作の中では一番完成度が高い映画なんじゃないでしょうか。監督は『ヘルハウス』(1973)のジョン・ハフだし、とにかく非情なまでに魔女狩りを推進するピーター・カッシングの存在感が圧倒的。
■『鮮血の処女狩り』(1971)
イングリッド・ピット繋がりで、「血の伯爵夫人」バートリ・エルジェーベドを主題とした本作も紹介。が、ここでまさかの誤植が発覚。原題”COUNTESS DRACULA”を何故か”COUNTED DRACULA”と痛恨のタイプミス。セサミストリートにしちゃったのでした。
本当はセットや衣装を流用したとされる『1000日のアン』(1969)との徹底比較を目玉にするつもりだったんだけど、コマ単位で比較しても「明確に流用」したのがみつからず、ここは逆にハマーの美術スタッフの意地を見せられた感じだった。
というわけで、久々のハマー・フィルム研究会、実に楽しくやらせて頂きました。今後はもっとお客さんの裾野を広げていきたいねー、なんて打ち上げで話しつつ、ポケモンGOの話題で盛り上がった一夜でございました(笑)
劇場公開初日に観に行く気まんまんで、チケットも取っていた『フォースの覚醒』。結局、公開初日の夜に会議が入ってしまってチケットは会社の後輩に譲ることに。で、結局忙しくて年が明けてしまって、ようやく本日観に行くことができた。
▼Read Moreルーカスフィルムが買収されてしまったので、今回からルーカスの手を離れてディズニー製作、エイブラムス監督体制。これが吉とでるか凶とでるか、期待と不安が半々のまま、あえて情報を入れずに劇場へ。
で!で!!いやー、良かった、本当に良かった!もう、劇場で何度も感動で泣いちゃった!オープニングでうるっ。ストーム・トルーパー(ちょっとだけデザイン変わってたけど)の隊列でうるうるっ。タイファイターの宇宙戦でうるうるうるっ。そしてミレニアム・ファルコンの離陸で一気にだーっと。その後もハン・ソロとチューバッカの登場でぽろぽろ。X-ウィングが翼を広げる戦闘シーンで・・・え?もういいって?(笑)
いやあ、まさかスター・ウォーズでこんなに泣くとは思わなかった。しかもストーリーと関係ないところで。隣のカップルびっくりしただろうなあ(笑)
なんでこれだけ泣けたのかと言えば、一番の理由はルーカスの直接の手を離れたからだと思う。御存知の通り、ルーカスは旧三部作に対しても後からCGを追加したりと、作品をいじくり倒すのが好きな監督。結果として新三部作では、旧三部作の世界観を崩しかねないようなキャラクターを登場させたりと、ルーカスは長年のファンの「思い出」をも壊してしまう危険性をはらんだ監督でもあるわけで。でも、今回はディズニーに版権が移ってJ・J・エイブラムスが監督。「スター・ウォーズなんだから、こういうのやらないといけないんだよね?」的な、ある意味ファンが期待する映像や世界観を忠実に踏襲した、悪く言えば旧三部作のスター・ウォーズに縛られまくった作品だったから、逆に長年のファンにとっては「そう!これが観たかったんだ!これが!」となった感じ。
勿論、両手離しで絶賛できるかと言うと、いくつか不満もあることはあるのだけど、それでも、その不満点を吹き飛ばすほどに、ちゃんとスター・ウォーズしてくれていたことに大満足!御歳73のハリソン・フォードは年老いたとは言え、やっぱり一枚看板背負うだけの圧倒的な存在感で相変わらずカッコ良かったし、マーク・ハミルもいい感じで年を重ねオビ・ワンのような風格すらあった。ああ、また観に行きたくなっちゃったなあ。うずうずうず。
ネットをふらふら彷徨っていたら、こんなDVDに行きあたったので、とりあえず購入してみた。
▼Read Moreこれは、1982年から1987年にかけてアメリカの”Showtime Networks”で放送された「フェアリーテール・シアター」というTVドラマシリーズ。シェリー・デュヴァルがホストを務めた童話を題材としたオムニバス形式番組で、フランシス・フォード・コッポラやロジェ・バディム、ティム・バートンらが監督、ロビン・ウィリアムズやミック・ジャガーといった各界の著名人が出演している中々豪華な番組。
今回買ったのはその中の第3シーズンで、我らがクリストファー・リーが出演した「こわがることをおぼえようと旅に出た男」というエピソード。主演はピーター・マクニコルなので、リーがでずっぱりというわけではないんだけど、呪いをかけられた城の王の役で出演していて、他にもフランク・ザッパが傴僂男、ヴィンセント・プライスがナレーションというキャスティング。
まあ、童話がベースだし、子供向けのバラエティ番組なので合成も随分とチープ。それでもリーが亡霊役で棺から現れるシーンは流石の迫力だし、その後ごろごろと絨毯に巻き取られてあたふたとするやりとりは観ていて楽しい。
たまにはこういった肩の力を抜いて観るリーもいいね。繰り返しみたりはしないかもだけど(笑)
『ホビットの冒険』三部作、遂に完結!指輪物語の『旅の仲間』から数えれば何と足掛け13年!終わってしまうのが名残惜しくはあるけれど、劇場に観に行ってきた。
▼Read More前作『竜に奪われた王国』(2013)でエレボールを飛び出したスマウグとバルドの一騎打ちから幕を開け、物語は怒濤の五軍の合戦へ。もう、戦闘、戦闘、また戦闘のオンパレード(笑)でも、意外と疲れずにのめり込んで観れたかな。
物語はもう、クライマックスの連続でただただ圧巻。そもそも児童文学でボリュームがそんなにない原作だから、尺を伸ばすために戦闘シーンで水増ししているわけだけど、そんな裏の事情を微塵も感じさせない迫力。まさに、大スクリーンで観るための「劇場公開作品」といった感じ。
ガラドリエルの奥方はサウロンを吹き飛ばすし、レゴラスは相変わらずトリッキーだし、ダインは豚に乗って現れるし(笑)、ラストはしっかり『旅の仲間』に繋がっていくしで、とにかく大満足。1分1秒でも長く中つ国の世界に浸っていたい俺としては、水増ししてでも三部作にしてくれたことに感謝。
前三部作では戦闘シーンのカメラワークが忙しすぎて何が起こってるのか状況を把握しづらかったり、感動シーンはとりあえず無音にしてスローで撮影、みたいな稚拙な演出が散見されたけど、本三部作では全体的にそういった部分も改善されていたように思う。
スマウグはもうちょっとひっぱっても良かったのになあ、とか、トーリンが自分を取り戻すシーンの唐突さにビックリしたり、「五軍」が原作ではドワーフ、エルフ、人間、ゴブリン、ワーグを指していたのに、ドワーフ、エルフ、人間、ドルグルドゥア、グンダバドって解釈になっていたりという違和感もあったことはあったけど、まずは無事完結したことに感激。
さあ!次は『シルマリルの物語』の映画化をお願いしますよっ!(笑)