いつまでもルビの死を悲しんで家に引きこもっていても仕方がないので、気分転換も兼ねて公開翌日というタイミングで『シン・ゴジラ』(2016)を早速観てきた。
▼Read More今回の総監督・脚本は何と『エヴァンゲリオン』の庵野秀明。登場する役者は総勢328名。しかも、日本版のゴジラとしては、初めてフルCGでゴジラが描かれるという、何とも話題先行な感もある作品。
俺は実際に劇場に行くまで、いつも事前情報をシャットアウトするので、その程度の情報でいざ劇場へ。結論から言うと、満足度は75点といったところかな。1984年版のゴジラをもっと真面目に人間ドラマを主軸に描きました、という感じ。ゴジラがフルCGになった影響で予算の関係もあるんだろうけど、ゴジラの登場シーンよりも役者の演技シーンの方が圧倒的に長い。
放射能の影響でゴジラの形態が変わるというアイディアは面白いのだけども、第2形態のゴジラが全貌を現した時には、俺は思わず椅子から転げ落ちそうになった(笑)それでも、最終形態となったゴジラのシルエットは初作『ゴジラ』(1954)を思わせるもので、なかなかいい感じ。ちなみに、俺は84年版のゴジラのスーツ版のデザインが一番好き。ゴジラの存在感も、怪獣と言うよりも人間と言う存在を超越した異世界の神のような感じで、その辺りは非常に大満足。
だけど、だけど、そうは言ってもゴジラ暴れなさすぎ!CGにしたせいだろうけど、背ビレや尻尾の先から熱線をビーム光線のように放つのはあまりにゴジラの世界観を壊し過ぎだし、役者の演技パートが長すぎてもっと「普通に暴れて街を壊すゴジラ」が見たかった。
それでも、ゴジラの歩く振動で日本家屋の屋根瓦がガタガタと揺れるシーンがあったり、自衛隊戦車のキャタピラ付近からのアングルとかは流石は庵野秀明。まあ、現在の日本映画市場の予算規模じゃフルCGゴジラはこれが限界なんだろうなあ、という感じでございました。
とか言いつつ、映画の興奮そのままの勢いで、売店でバンダイの劇場限定クリアレッド版のソフビも購入。ちょっと買うの恥ずかしかった(笑)