トム・クルーズ主演にもかかわらず、一撃でダーク・ユニバース構想を頓挫させた駄作『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』をAmazon Prime Videoで観た。
▼Read Moreまあ、そもそもユニヴァーサル・モンスターを使ってマーベルみたいなことをやろうっていう構想自体に無理があると思うし、ユニバースをやるなら、まずはドラキュラからでしょ?何故ミイラ?という時点でコケる香りはプンプンしていた。だから、俺はユニヴァーサルのホラー映画なのに、劇場にも行かなかった。で、案の定映画は大コケして、ダーク・ユニバース構想はまさかの1作目で中止になったという。そんなわけでBlu-ray新品がAmazonでは1,000円を切る値段で叩き売りされているにも関わらず、俺はメディアも買わずにPrime Videoでようやく観た。
いやー、つまらなかった!ユニバース構想が邪魔をしているのは明白で、ホラー映画なんだかアクション映画なんだかヒーロー映画なんだか、映画のジャンルそのものがよく分からなくなってる。ユニバース構想のためのラッセル・クロウのジキル博士も物語を引っかき回すだけの邪魔な存在でしかない。
加えてトム・クルーズ演ずるキャラクターの性格がいけすかなくて、何を考えているのかもよく分からないから、どうにも感情移入できない。物語自体もご都合主義が随所に見られて、アマネット王女を生き埋めにするための洞窟に棺を引き上げる仕掛けがあることもおかしいし、女王に手下にされた死体はただのゾンビだし、ましてや王女と全く関係のないイギリスの十字軍の兵士達の死体を操れるというのもおかしな話だし、何だかもう、しっちゃかめっちゃか。
ネットの評判を見ると『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』は良かったって声も多いけど、俺からすればいや、あれも『ミイラ再生』(1932)には程遠い駄作だったでしょ?という。何でユニヴァーサルのミイラ男のリメイク/リブートはこう毎回ダメなんだろうねえ。