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2014/09/26

夢野久作 / ドグラ・マグラ

ドグラ・マグラ
著者:夢野久作
出版社:角川書店
発売日:1976/10/13

「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」と評される、日本探偵小説における三大奇書の一つ。サブカル方面に興味を持っている人ならば、必ずと言ってもいいほど一度は通過する小説。

最初に読んだのは高校生の時分だったかな。Reader Storeで購入した電子書籍版にて上下巻共に改めて読了。

でもね、勇気を持って言っちゃおう。俺はこの小説嫌い。っていうか、徹底的に俺の感性と合わないんだなー。そういう意味ではカール・ドライヤーの『ヴァンパイア』(1932)と似ているかもしれない。

誰が正常で、誰がキチガイで、何が現実で、何が妄想か。平衡感覚を失わせる混沌とした展開やどうどうめぐりの螺旋構造自体は発想としてはとても面白いと思う。ドイツ表現主義の傑作映画『カリガリ博士』(1920)的な。でも、読んでる最中はそれが苦痛で堪らない。

じゃあ、読むなよって話なんだけど(笑)それでも、ひょっとしてこの歳になって再読したら、解釈変わるかも?と思って読んでみたものの、やっぱダメだった。多分、俺が理屈っぽすぎるんだろうけど。特に、上巻の中盤から後半にかけての正木博士の全然科学的、論理的じゃなくて論文の体も成していない「論文」と称する駄文とか、チャカポコ音頭のあたりは、回りくどい文体に加えて非論理的で、読んでて苦痛で苦痛でたまらない。

ただ、この『ドグラ・マグラ』の恐ろしいところは、読了後に誰かとその体験や解釈を共有したいと思わせるところ。まあ、そう思わせるのは、単にわけが分からないからっていう部分もあるけど(笑)そういう要素は昨今のインターネットを通じて口コミが拡散していくSNS的なものと相性がいいかもしれない。

ちなみに「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」というキャッチコピーはあくまでキャッチコピーなので、本当に精神に異常を来たすわけじゃありません。念のため。その証拠に私は『ドグラ・マグラ』を読了しても、正気を保っているわけで、先ほどから隣の六号室から呼びかけてくる声なんて聞こえていない。アハアハアハアハ。可笑しいな。そんなはずはないじゃないか。「......お兄さま。お兄さま。」............ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン..................。

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