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2014/06/30

貴志祐介 / 黒い家

黒い家
著者:貴志祐介
出版社:角川書店
発売日:1997/06/27

Reader Storeで購入した電子書籍版にて読了。第4回日本ホラー小説大賞受賞作品で、1999年に大竹しのぶ主演で映画化されてることでも有名。

とにかく怖い!と評価の高い本作。超常現象や怪物、幽霊を取り扱わずにホラー小説として成立させていることが評価の一端みたいだけど、個人的にはこれはホラー小説って言うよりは、ただのサイコ・サスペンス小説じゃないかなあとも思う。

『ISOLA』で作家デューした著者の貴志祐介は、朝日生命に8年間務めていたという異色の経歴の持主。主人公の若槻を保険会社の社員とすることで、その経歴を活かした業務知識がふんだんに盛り込まれているのは興味深いけど、ちょっとクドイ。加えて心理学の知識も随分と盛り込まれているけど、これもちょっとクドイ。その一方で主人公若槻とその恋人の恵の人格描写はへんてこりん。

だから、物語が大きく動き出す終盤まで、正直読んでてあまり面白くなかった。読むスピードものろのろ。「ハズレひいたかなー」と思いかけていた頃、ようやく菰田幸子が物語の前面に出てきた辺りから面白くなった。論理的な整合性はちょっと疑問な部分も多いけど、それでも「黒い家」に若槻が踏み込んでからのスピード感はハラハラドキドキ。

キーとなる若槻の行動原理に大きな疑問が残る点。サイコパスと人間を性悪説でカテゴライズすることを頑なに拒否するにも関わらず、両親をがっつりカテゴライズして拒否する恵の性格設定の大きな破綻。あまりに強すぎる犯人等、んー?な部分もかなりあるけど、まあ値段相応には楽しめたかなあ。

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